リハビリテーション紹介
理学療法
「理学療法」は英語でphysical therapy:フィジカル・セラピーといいます。physicalは一般的には「香川真司はフィジカルが強い」と言う時の「肉体的」という意味ですが、もう1つ「物理的」という意味もあります。そこで理学療法には体力を強くする「運動療法」と温める、冷やす、電気をかけるなどにより主に痛みの治療を行う「物理療法」があります。またtherapyは「療法」という意味ですから「運動療法と物理療法」を行うのが理学療法と言えます。
2000年4月より介護保険制度が始まりました。現在の日本が抱える最大の問題は高齢化と介護の問題です。日本は世界一の長寿国であり、少子高齢化によって現在でも4人に1人が高齢者(65歳以上)で2060年にはほぼ2人に1人が高齢者になる超高齢社会になると予想されています。特に75歳以上の後期高齢者の増加が大きいのが特徴です。高齢化すれば必然的に要介護者が増加し、介護負担は家族にのしかかってきますが、現在日本は核家族化しており介護の問題は家庭では対処不能であり、介護を社会全体の問題として受け止め支えるためにできたのが介護保険制度です。介護保険制度は開始から15年間様々な変化を伴い発展を続けてきましたが、現在新しい段階に入ろうとしています。
団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられるように、医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築が急務であると考えられています。また今後ますます重要度を増してくる「介護予防事業」のなかで一般介護予防事業が行う予定の「地域リハビリテーション活動支援事業」においてリハビリテーション専門職が地域包括支援センターと連携しながら介護予防の取り組みを総合的に支援することが計画されています。このように今後理学療法などリハビリテーション専門職が介護保険事業により深くかかわっていくことが期待されており、この分野への進出も理学療法の職域を広げることにつながると考えられます。